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聖教文庫 創価教育学体系 1
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聖教文庫 創価教育学体系 1
そうかきょういくがくたいけい1

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商品コード

117611

著者・編者

牧口常三郎

出版社

聖教新聞社

ISBN・JANコード

9784412002692

ページ数

259

サイズ

A6判

発売日

1972/05/03

商品の説明

 1930年(昭和5年)初版。教育不毛が叫ばれるなか、牧口常三郎初代会長が、自身の30余年の学校教育の経験と思索に基づき樹立した、独創的な教育学の書である。
 その教育学説は、本書の緒言で著者が「古代の傭兵のように、おのが領分である教育社会にも一顧もされないような旧来の教育学を棄て、新しい教育学を実証的、科学的に蘇生せしめて、実際の教育生活に密接なる関係を保たせようとしたのが、この創価教育学である」と述べているように、従来の教育学が、欧米の教育学説の翻訳であり、学者の机上の教育理論であったのに対して、牧口会長自ら三十余年の学校教育における日々の実践、反省、思索の累積による記録をもとにして体系化し、集大成した新しいものであった。
 その内容は「人生の目的たる価値を創造しうる人材を養成する方法の知識体系」といえる。
 従来の教育の原論であるべき教育学が実際に役立たない根本的欠陥は、理論が先にあって実証的でないところにある。教育学説が観念的哲学理論で構成されていて、実証的に構成されていないからである。
 これに対して創価教育学説は、単なる理論体系を示すのみでなく、具体的な教育改革案、独特の指導法等、科学的教育学として確立されている。あくまでも、実際教育の経験から出発し、そこに存在する幾多の原理を抽出し、法則をつかみ、それを実際教育に適用させていくという、かつてみられない新しい教育理論であった。
 創価教育学説は(1)生活の学問化(2)学問の生活化(3)進化論的考察(4)真理の批判的考察、の四つの過程から樹立され、日常の生活のなかから生まれた応用科学として画期的なものである。実際の教育事実の要素を分析して考察を加え、教育学の研究分野を整理している。
 この学説においては、創価教育学の理念に立ち、教育の目的から教育界を観察して、改善すべき教育の目標を示している。その骨子は教育制度と教育方法の改革である。
 なかんずく混迷する教育界の刷新のため次の二つが殊に大事であるとする。
 第一は教師は教育技術者であるとの論である。ちょうど医師の治療術をもって病人を治すように、教師は教育技術をもって児童を指導、教育する技術者でなければならない。そのためには、教育技術と、その基礎をなす教育学の理解が必要となる。
 第二は抜本的な教育制度の改革案である。たとえば半日学校制度がそれである。その概要は、一般的普通教育とともに、専門的職業教育を小学校時代よりすでに並行して施すかわりに、学生生活を単に青少年の時代に限定せずに、成年期まで延長しようというものである。
 以上のように、多岐にわたる教育制度の改革、教員養成制度の改革、国立教育研究所の改革、教育行政監督権の問題に検討を加えている。
 著者と親交のあった新渡戸稲造氏は、本書について「現代人がその誕生をひさしく待望せし名著」と述べている。



【目次】
第一編 教育学組織論

第一章 緒論

第二章 教育学の価値的考察
 第一節 現代教育界の二大対立と教育実際家の態度
 第二節 現今の教育学研究の傾向に対する批判的考察
 第三節 教育学の実際と理想
 第四節 創価教育学樹立の必要

第三章 教育学の本質
 第一節 教育学に対する社会の要求と教育学の目的
 第二節 教育学の科学的樹立は可能か
 第三節 教育学組織可能の根拠は如何
 第四節 教育学は応用科学か

第四章 教育学の研究法
 第一節 科学の史的考察と吾人の研究態度
 第二節 教育学研究の対象と其の考察
 第三節 科学的研究と哲学的研究
 第四節 教育学の本質と考察の広汎性
 第五節 欧米に於ける最近の研究状態

第五章 教育学組織の内容
 第一節 教育者は教育学に何を要求するか
 第二節 教育学は如何に組織さる可きか
 第三節 教育方法の区分


第二編 教育目的論

第一章 教育目的の定立
 第一節 如何にして教育の目的を定立すべきか
 第二節 万人の希望の共通点は幸福か

第二章 教育の目的としての幸福
 第一節 幸福の意義
 第二節 幸福と財産
 第三節 幸福と善及び徳
 第四節 幸福と健康

第三章 教育目的と社会
 第一節 教育の目的と社会生活
 第二節 社会結合体の認識
 第三節 社会の概念
 第四節 教育の目的観と社会学

第四章 生活様式論
 第一節 多種多様なる生活様式
 第二節 シ〓プランガー氏の生活様式分類
 第三節 生活様式と其の考察
 第四節 発育過程より見たる生活様式
 第五節 感情的生活と理性的生活
 第六節 知識発達段階に基づく生活分類
 第七節 物質的生活と精神的生活=個人的生活と社会的生活
 第八節 共同生活と競争生活
 第九節 分業的生活様式
 第十節 環境との関係による生活様式
 第十一節 時に関する生活様式

第五章 教育の目的と創造力

第六章 教育目的観の進化